文・塚田 聡

『フランスの詩と歌の愉しみ 近代詩と音楽 』
大森晋輔著 東京藝術大学出版会 
平成24年9月24日発行

発行5周年記念!
フランスの詩と歌の愉しみ表紙

私はシューベルトが大好きで、詩を読みがならリートを聴くのをなによりもの楽しみにしていますが、この本と出会って以来、ヨーロッパの詩と音楽の関係が具体的に腑に落ち、世界がそれまでの何倍も大きく広がったのを実感しています。

「フランスの~」とありますが、ドイツの詩でもほぼ同じことがいえるので、ドイツ・リート愛好家にもぜひ手に取ってもらいたい書物です。

この本にはCDが付属していて、本で紹介されている全ての歌曲とその詩の朗読を聴くことができます。内容は「はじめに」にエキスが詰まっていますので、そこから一部引用して紹介します。

「(前略)詩を読むときには、まずは言葉そのものを音として聴くことも重要です。なぜなら、言葉とはまず音(音声)であり、太古より詩とは旋律をつけて歌われるもの、つまり音楽の一種でもありました。そして、すぐれた詩の多くは、この「言葉がまず音であること」に気づかせてくれるのです。  ここで私たちは、詩そのものにもともと備わっている音楽的な響きを味わいながら、その詩へ示されたオマージュとしての音楽を愉しんでいきたいと思います。詩が作曲家によって読まれ、消化され、そして曲として成立したとき、そこにはいったいどのような変化が見られるのでしょうか。あるいはそこにどのような緊張関係が生まれてくるのでしょうか。本書の目的はこれらを追うことにあります。 (後略)」

  ↓ でもフランス語が分からなくても楽しめます!
フランスの詩と歌の愉しみ


【Amazon】
フランスの詩と歌の愉しみ―近代詩と音楽 [単行本]

【東京藝術大学出版会】
書籍案内 フランスの詩と歌の愉しみ

【楽天ブックス】
フランスの詩と歌の愉しみ 近代詩と音楽


塚田 聡(つかだ さとし)
古典派音楽をこよなく愛するホルン奏者。フラウト・トラヴェルソを愛奏。
ラ・バンド・サンパ
古典派シンフォニー百花繚乱
シューベルト研究所
ナチュラルホルンアンサンブル東京